b型肝炎ワクチンの接種時期は?

b型肝炎は慢性化すると一生付き合わないといけない、または死に至る可能性もあるため、まずはウイルスに感染しないために予防する事が大切です。そしてb型肝炎ウイルスを予防するために効果的なのがb型肝炎ワクチンと言われています。

今回はb型肝炎の症状や原因、予防法、そしてワクチンの接種時期について調べてみました。

b型肝炎とはどんな病気?

b型肝炎とはb型肝炎ウイルスHBVが体内に入る事で発症する病気です。平均60~90日の潜伏期間を経て全身の倦怠感や食欲不振、吐き気や嘔吐などの症状が現れ、さらに白目や肌が黄色くなる黄疸症状が出てくる事もあります。

これは一過性感染と呼ばれるもので、通常は安静にして食事療法に努めれば治癒出来ます。また基本的に大人は免疫機能が整っているため、HBVに感染しても不顕性感染で自然に治癒します。一方、免疫機能が未熟な乳幼児の場合はHBVが体内に入っても異物と認識できず、また認識したとしても体外へ排出する力もないためウイルスが肝細胞に住み着いて無症候性キャリアとなってしまいます。

免疫機能が発達する頃になるとウイルスを体内から排出しようとする動きが出てきて、肝炎を発症します。症状が軽く肝障害も残らないケースがほとんどですが、感染者のうち10%の人は慢性肝炎へと進行します。慢性肝炎の場合は急性肝炎ほど症状はきつくなく、何となく体がだるい、疲れやすいといった程度で、健康診断で肝機能の数値が悪く発見される事も多いです。

また慢性肝炎のうち1~2%が肝硬変や肝がんを発症してしまいます。

b型肝炎の感染経路

b型肝炎ウイルスのHBVは世界中に広く分布しています。特に東南アジアやアフリカに感染者が多い傾向にありますが、日本では約130〜150万人が感染していると言われています。主な感染経路は母子感染や医療従事者の針刺し事故、汚染された血液の輸血、薬物中毒者の注射器・注射針の使いまわし、不衛生な場所でのピアスの穴開け・タトゥー、そして性行為となっています。

母子感染については、感染者の母親が出産する際に子へ感染させてしまう事が多かったのですが、1985年に母子感染予防対策が確立してからは一気に症例が減りました。

妊娠中に母親のb型肝炎の感染の有無も確認するので、例え感染が判明しても子供にはうつらないようにケアしていきます。

そして最近感染者数が増えて問題になっているのが性行為による感染です。HBVは精液や膣分泌液、唾液、涙、汗などの体液、そして血液に多く含まれているウイルスです。この体液や血液を介しての感染なので、HIVによく似ている印象なのですが、実はHBVはHIVよりも感染力が強いため、HIVでは感染しない行為でも感染する可能性があるのです。

特に近年は不特定多数の相手と関係を持つ人も増えてきており、自分の知らない間にHBVに感染している事もよくあるのです。

感染に気をつけたい乳幼児

母親からの母子感染、輸血、性行為など感染経路はほぼ限られていますが、中には感染源不明のケースもあります。乳幼児が父親や母親がキャリアで無いにも関わらず感染している事があり、特にこれと言ったはっきりとした原因が特定できないのです。

ただHBVが非常に強い感染力を持っているので、思いがけない行為で感染する可能性がある事は否めません。例えば幼稚園や保育所では集団生活をする事になりますが、この中に1人でもキャリアの子供がいると、様々な行為で他の子どもにも感染させてしまう恐れがあります。

具体的には舐めて唾液が付着した玩具を共有した、歯磨き後の歯ブラシを一緒に洗浄した、鼻血や怪我などによる出血が他の子どもの怪我している部分に付着した、喧嘩により出血を伴う引っ搔き傷をつけられた等が挙げられます。

もちろんこれらの行為によって全て感染するとは限りませんが、この時期はキャリア化する可能性が一番高いと言われているだけに気をつけなければいけないのです。

b型肝炎ワクチンはいつ接種すべき?

b型肝炎を予防するためにはb型肝炎ワクチンが有効とされています。

以前は気になる人だけが任意で接種していましたが、平成28年10月1日から定期接種となりました。

公費で受けられるのは0歳児の赤ちゃんのみとなるので、1歳になるまでに受けるのが望ましいとされています。しかも合計で3回接種する必要があるので、予防接種解禁となる生後2ヶ月にはまず1回目のワクチンを打つようにします。

0歳時は特に接種すべきワクチンの種類や回数が多いため、b型肝炎ワクチンを接種する時はヒブや肺炎球菌、ロタなどと同時接種する事が推奨されています。接種間隔は1回目と2回目の間に4週あける事、1回目と3回目の間は20~24週あける事が決まっています。

厚生労働省の見解では2回目と3回目の間隔は2か月程度あいた方が良いとされており、より免疫効果も高くなると考えられています。

もし風邪など体調を崩す事で、予定通りにワクチンが受けられなかった時は2回目と3回目の間も1週間あけると、制度上は接種出来るようになっています。体調不良などにより、どんどんワクチン接種がずれ込んでいってしまった結果、公費負担の時期を逃してしまう事もあります。

ただ公費負担は無くなっても有料でワクチンの接種は出来るので、効果を実感するためにも焦らず、推奨されている期間を考慮してスケジュールを組み込んでも良いかもしれません。

b型肝炎ワクチンは大人でも有効?

大人になってからでもb型肝炎ワクチンの接種は可能です。成人の場合は感染しても重症化しないと考えられていますが、最近はウイルスのタイプも変わってきており、一過性感染で終わらず慢性肝炎へと移行するケースが増えてきています。

将来的には肝硬変や肝がんを発症させる可能性もある病気なので、がん予防のためにも積極的に接種しておくべきワクチンだと言えます。特に気をつけたいのが人の血液や体液に触れる機会のある医療従事者や消防士、警察官、そして仕事で海外渡航の多い人、また恋人や配偶者など身近なパートナーがキャリアの人で、感染予防のためにもワクチンを接種しておく事が賢明です。

ちなみに大人も接種回数は3回で、3回受けておくと十分な免疫がつくと考えられています。そして持続効果は個人差があるものの、一般的には約15〜20年とされています。